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特等席

左の端っこが好きです。
乗り物に乗る時、円卓でないテーブルでの飲み会の時は
いつも左端の席を狙っています。
この頃では写真に写る時もなるたけ左端に陣取るようになりました。

毎朝、豊中駅から乗るバスにおいては、左側かつ一番前に座ります。
出勤時間ともなると私の乗る系統の千里中央行きのバスは5分に1本。
別のルートを通って千里中央に向かうバスも他に数種類あるので
全部合わせたら2、3分に1本!東京の電車並みの頻度であります。

豊中が始発駅となるので、並んでるお客さんがいても一本見送れば
次のバスに一番乗りできます。
私は左側一番前の特等席をゲットする為、日々、一本見送ってます。

その席の素晴らしい点はいくつかあって
まずは眩しくない事。晴れた日の強い日差しは右側に当たります。
乗ってる間中、窓の外を眺めている私にとっては重要な要素。
次に他の席からの距離が離れている事。
一番前の席はタイヤの真上に位置しているので、結構高くなっていて
すぐ後ろの座席との距離が非常に遠く設計されてます。
人の気配を身近に感じなくて良いというのは、非常に心地よい事。
もちろん一番前だから、自分より前に人はいない。
そして、もう一つの利点は運転手さんを観察できる事です。

上に書いたように、私はバスの中では音楽を聴きながら
ぼんやりと外を眺めています。
かつては熱心に本を読んだ時期もあるのですが
特等席をゲットすれば本は読まず、毎日、特等席をゲットしているので
朝、本を読む事はなくなってしまいました。
カバンの中にはいつも本を入れていて、帰りのバスで二人席の
通路側に座った時などは本を読むようにしています。

同じルートを走るバスの窓の外の景色は日々同じで変わり映えしないし
何か面白い事が起きることも、ほぼないけれど、飽きることもなく見ています。
韓国に住んでいた頃は下宿のすぐ目の前がバス会社のバス駐車場になってて
私はバス停でもないその駐車場から次に出発するバスを教えてもらっては
乗り込み、ソウルの街をぐるりと回って、どこにも降りずに
また下宿前に戻ってくるといった、一人ツアーをしょっちゅうやってました。
ちょうど20年前の事です。

イマドキのソウルのバス事情は全く知りませんが、20年前のバスといったら
それはそれは乱暴で楽しかったのです。
信号無視とスピード違反は当たり前。空いていれば反対車線走行も辞さない。
気性の荒い運転手さんだと他の車のドライバーと喧嘩することもあります。
一度は激昂したバス運転手さんが飲んでいたペットボトルを
喧嘩相手のドライバーに投げつけたりしてました。
2度くらい、前の車に激突して、途中下車させられた事もあります。
私は必ず座っていたので、被害にあった事はないのだけれど
あまりにも雑な運転で立っているお客さんが転倒したりしてましたが
そんなの全然お構いなしでした。
私はそんな乱暴なソウルのバスを本当に愛していたと思います。

窓の外の風景も素敵でした。
国宝第1号である南大門、夕刻にオレンジ色に輝く63ビル、どっしり流れる漢江・・
戦争記念館、米軍基地村、駅前の大きな交差点、光化門、李舜臣将軍の巨大銅像・・・
そしてマンション群やブランドショップ通り、市場、そして人人人・・・

韓国から日本に戻ってきた時に、一番衝撃的だったのはバスかもしれない。
日本のバスはノロノロで運転が丁寧すぎて、ちっとも面白くない。
安全に運行する事が至上命題である。まぁ、当たり前のことなんですけどね。
今となってはソウルのバスも日本みたいになってるかもしれない。
だとしたら、つまらないことです。
いつか機会があれば、ソウルのバスにまた乗ってみたいです。

本当は阪急バスの運転手さんについて書く予定だったのですが
韓国のバスの話になってしまいました。

今日から3連休。これから大型の台風が日本を通過する予報です。
私は今日明日は何の予定もないので、とりあえず今日はお風呂屋さんに入り浸ろう。
明日は暴風雨だから、家でおとなしくするべきかな?
祝日の月曜日には同窓会みたいな女子会に参加します。カフェでランチです。
かなり思いがけない事かもしれませんが
よくよく考えてみると、カフェでランチなんて人生初かも。
そもそもお洒落なカフェという場所に入った事がない。多分ない。あったかな???

by kokuzo89 | 2017-09-16 04:53 | 徒然